サラマンカ地区(Barrio de Salamanca)は、独特な街並み、そして象徴的な通りに伝統的に住居を構えてきた人々により、マドリードで最も重要な地区の一つです。
地区が建設されたのは19世紀後半、イサベル2世(Isabel II)の統治下に都市の拡張が行われた時のことでした。地区の名称は、開発を推進したマラガ出身のホセ・デ・サラマンカ・イ・マヨル(José de Salamanca y Mayol)、サラマンカ侯爵(Marqués de Salamanca)にちなんで付けられたものです。侯爵はマドリードの貴族、ブルジョア階級の住まいとなる丁寧な造りの建物が並ぶ、新たな街並みを考案しました。19世紀風で、通りが垂直に交わる格子状の規則的な配置が特徴です。建物は建築としての質の高さと美しいファサードによって、特に注目に値するものです。
その他にも、太平洋の両端のペルー料理からアジア料理、そしてスペイン各地方の名物料理といった具合に数多くのレストランがあり、星印が付いていなくても、クオリティ、革新性、高級さを欠くことはありません。アラブのフュージョン料理を提供するNômadâ Madrid、あるいは El Arroganteなどのレストランがあります。
午後から夕暮れにかけてはグラスビールやワインからスタートし、ジン、トニック、香辛料や素材等にこだわった流行りの飲み物ジントニックはもとより、手の込んだドリンクを楽しめます。その他、ハビエル・デ・ラス・ムエラス(Javier de Las Muelas)のドライ・マティーニなど、このエリアに店を持つマドリード屈指の著名バーテンダーが作るカクテルを楽しむこともできます。
マドリードでも指折りのディスコが点在するサラマンカ地区は、夜のアクティビティにも事欠きません。ナイトライフの一例としては、Fortuny (The Club) や Graf が挙げられます。また、H10 Puerta de Alcalá ホテルの8階に位置するテラス El Cielo de Alcalá は、バー、プランジプールやハンモックゾーンも備えています。