肉、野菜、魚をグリルする料理人の目的は、食材の味を際立たせること。包み込むような香りの世界がテーブルで待っています…。さあ、味わって楽しみましょう。主役は炭火です。
昨年9月にマドリードで開催されたポルトガル料理の有名な祭典「Chefs on Fire」で、グリルレストランがマドリードで増えているという事実が再び注目を集めました。
伝統に深く根ざしたバスク地方のグリルレストランに加え、アルゼンチンやウルグアイのレストランもあり、ラテンアメリカ料理との揺るぎない絆がさらに深まっています。肉料理(部位や熟成過程に関して、人々の知識が豊富になっています)、野菜、魚料理を問わず、炭火焼きの風味豊かな昼食や夕食を楽しむのが流行りです。
Casa Julián de Tolosa (Cava Baja, 18) や全面改装されたCasabula (Bolivia, 21)などの伝統的なグリルレストランに続き、インテリアも重要な役割を果たすモダンなレストランも急増しています。これらの店では肉好きとベジタリアンが完全に調和して一緒に食事ができます。こうした店で満喫するのは簡単。指までなめても大丈夫!
Paseo de la Chopera, 69. LEGAZPI. Tel. 659 91 10 58
「コンテンポラリーなアルゼンチンのグリルレストラン」。シンプルにそう表現できるマタデロ・マドリード(Matadero Madrid)近くのレストランで、ハビエル・ブリチェットが人々に驚きをもたらしています。同店はグリル料理ファンにとっての聖地そのもの。「piantao」はアルゼンチンの俗語で「誰か、または何かに夢中」という意味です。
同店の目玉はもちろん肉で、厳選された高級部位(リブアイ、ハラミ、サーロイン、セクレトなど)が揃っています。しかし、メニューにはグリル野菜(ピーマンの燻製、中国ナス、アーティチョークなど)や、平飼い鶏のロースト(ニョラペッパーソース)もあります。鉄の柱、古いラジエーター、天井の木の梁、むき出しのレンガの壁などの装飾が、インダストリアルな雰囲気を醸し出しています。サガスタ(Sagasta)通りに支店があります。
Eloy Gonzalo, 4. QUEVEDO. Tel. 91 990 00 88
友人と過ごしたくなる熱の魅力。心を捉える情熱。何かが常に目の前で起こるレストランへようこそ。Grillaoでは火がすべての料理に共通し、炭火焼きで風味が増す質の高い食材が使用されています。
オードブルのお勧めは、ハムとチーズの網焼きホットサンドか、平飼い鶏の手羽先。メインには多くの選択肢があります。アンガス牛のハラミ、タルタルステーキと骨髄、クロマグロの背肉、サーモン…、そしてピザ!
Jorge Juan, 27. VELÁZQUEZ. Tel. 639 26 75 15
サラマンカ地区のこのレストランが際立っている理由は、バラエティ豊かなメニューにあります。その中でも様々な部位、産地、熟成期間の肉が特に目を引きます。
アルゼンチン産アバディーンのリブロースから、40日間熟成したドイツ産シンメンタール・トマホーク、アメリカ産ブラック・アンガスのストリップステーキ、バスクで飼育された牛のステーキまで、幅広いメニューが揃っています。
アルゼンチンのグリルレストランで定番のショートリブも目玉料理の一つで、風味とジューシーさを保つため、薪の火で3時間以上かけてじっくり焼き上げられます。
シェフのホルヘ・マキシミリアノ・ダニレウィッツの特製料理には、牛ヒレ肉のナポリ風ミラネーサ、残り火で焼いたサツマイモ、白身魚の炭火焼きなどもあり、そのすべてに創造性、情熱、熟練の技が反映されています。
Marqués de Cubas, 8. BANCO DE ESPAÑA / SEVILLA. Tel. 91 542 98 36
好奇心と食材への敬意から、Ruralはシンプルなレシピを用い、その中には意図的に快楽主義的なものも含まれています。すっきりしたラインの上品で控えめな装飾の、素朴で古風な雰囲気が漂う中、「旧石器時代の最高の発明である火とともに、料理が始まった」という真理が思い出されます。
バスクのグリルからテーブルに出されるのは、素晴らしいリブロースと和牛のリブアイステーキ。バーベキューからは子羊と鶏肉のおいしい串焼きが提供されます。
Recoletos, 4. BANCO DE ESPAÑA. Tel. 913 42 82 40
エレガンス、バランス、料理への深い敬意。この3つのコンセプトが、世界トップクラスのグリルレストランとして名高いこの居酒屋の要になっています。責任者のカルメンとサンティアゴが、「食材と、食材が教えてくれるものを信じている」と述べています。
ガリシア産牛肉のハンバーガー、プレミアムTボーンステーキ、カンタブリア産イシビラメやメロなど、炭火焼きの肉と魚がメニューの大半を占めています。そしてもちろん、同店の有名な煮込みも忘れてはなりません。
Ponzano, 59. RÍOS ROSAS. Tel. 626 86 98 55
「食材、炭火、巧みな仕事への愛情」という言葉が、アルゼンチン出身の兄弟、マルティン・ナルバイスとホアキン・ナルバイスが手がけ、チャンベリ(Chamberí)随一のグルメストリートにあるレストランを巧みに表現しています。オープングリルの同店は、市内でトップクラスのステーキハウスとされています。
メニューには極上の熟成肉の他、野菜(ビート、ポロネギ、ピーマン)、ナイフでスライスしたフランクステーキのエンパナダなど、風味豊かな料理が揃っています。
Plaza de las Salesas, 9. COLÓN. Tel. 914 99 72 58
スペインとウルグアイの料理が、マドリード有数の人気を集めるレストランで結びついています。木と金属の大きな梁で飾られた店舗は、火が主役。メニューには、肉(子牛の胸腺が絶品)と野菜の炭火焼きが揃っています。
Paseo de la Castellana, 57 (Hotel Hyatt Regency Hesperia Marid). GREGORIO MARAÑÓN. Tel. 911 08 55 66
ダニ・ガルシアのステーキハウスは、前衛、伝統、食材が組み合わさっています。様々な種類の炭で調理する技術が発揮される、魅力的な炭火焼きの提案です。揺らめく炎がそれぞれの食材の純粋な味を際立たせます。
Paseo de la Castellana, 13. COLÓN. Tel. 91 308 62 81
様々なピンチョスと伝統に忠実なメニューを提供するSagardiは、誠実な料理へのこだわりを一皿一皿に示しています。このバスクのグリルレストランでは、最高級熟成牛肉と天然魚の炭火焼きや、旬の野菜が味わえます。