マドリードの中国と言えば、スペイン最大の中国人コミュニティが存在するウセラ(Usera)地区のことを指します。母国より良い世界を求めて、1970年代以降大勢の中国人がマドリードにやって来ました。現在マドリード地方の中国人コミュニティは拡大し続けており、スペイン国立統計局の公式データによると、2008年に33,489人であった登録人数が2022年には60,148人に増加しています。
マドリード市役所の登録簿によれば、マドリード市だけで35,985人の中国人登録があり(2021年7月1日現在の住民登録数)、その4分の1が習慣と何千年もの伝統を維持しながら、ウセラ地区に居住しています。マドリード南部の庶民的な地区と一体化した一種の「チャイナタウン」です。それは、中国人の商店が数多くあることからすぐにわかりますが、ウセラ中国人高齢者センター(Centro de Mayores Chinos de Usera)に立ち寄れば、会員が午後集まって卓球や伝統的な音楽を練習している様子を目にすることができます。