マドリードにある古いタベルナ(Taberna レストラン居酒屋)やバル(Bar 酒・コーヒー・軽食・タパスなどがあるスペイン独特のバー)は、何十年も前から、中には一世紀以上も前から変わることなく、そのスタイルを守り続けています。古いタベルナでは、マドリード独特の雰囲気ある料理が味わえます。
マドリードでは何世紀も前から、美味しいワインと、家庭料理風に調理されたアペリティーボ(前菜/つまみ)を楽しむ習慣が根付いています。現在でもマドリードの伝統あるタベルナでは、この習慣を楽しむことができ、単にその飾り付けや調理法を引き継いでいるだけではなく、人々が集い、一杯のワインとつまみで談話を楽しむという昔からの雰囲気も保たれています。
古くから続くタベルナに入ると、100年以上もの昔に戻った感じがします。
ほとんどの店がまだ赤い色の外観を保つのは、19世紀に他の店舗と区別するために始められたもので、絵付きタイルで飾り付けられています。
そのようなタベルナではいまだに昔の様式が生きており、品の良い大理石のテーブル、木のベンチ、ブリキ製のカウンター、そしてとりわけバルデペーニャス産ワインの独特の香りが漂っています。
これらのタベルナは首都マドリードの最も古い地区、La latina駅に近いCava baja通り(MAP)やマヨール広場の横に位置するCava de San Miguel通り(映像、MAP)、プエルタ・デル・ソルなどにあり、さまざまな文化人、政治家、作家たちの出会いの場であると同時に、美味しい料理を囲む人々の雑談の場となっており、旅行者でもマドリード料理を味わえるお薦めの場所と言えますので、一度立ち寄ってみるのもいいでしょう。
「Casa Alberto -カサ・アルベルト-」では、177年も前から最も伝統的な家庭料理を提供しています。
ここのお薦め料理であるオックステールシチューは、マドリードで最も美味しいという評判です。
カサ・アルベルトの営業を任されているアルフォンソ・デルガード氏とホセ・ルイス・ビジャーレス氏によれば、開店当初、マドリードの人達がカサ・アルベルトに来た時は、一杯のワインとゆで卵、タラ一切れをつまみにしていたそうです。
現在では、Callos a la Madrileña(カジョス:マドリード風内臓の煮込み料理)や、Bacalao(タラ)、Champiñón(マッシュルーム)、Albóndigas(肉団子)、Boquerones en vinagre(酢漬けイワシ)やCroqueta(コロッケ)などの典型的な料理を、リオハ産のお薦めワイン(Rioja:スペイン最古のワイン産地。赤ワインが有名)とともに味わうことができます。
どの料理も新鮮な食材をもとにその日に作られているため、スペインの昔からの家庭料理の良さを楽しむことができます。 カサ・アルベルトのある建物には、昔ミゲル・デ・セルバンテス(ドン・キホーテ作者)が住み、作家活動をしていました。これを記念して、建物の2階には、この大作家の残した所持品や思い出の品々が展示されています。
「Casa Ciriaco-カサ・シリアコ-」は、1917年にオーナーのシリアコ・ムニョス氏によってタベルナ・レストランとして開かれてから現在まで、数々の評価を得ています。
ここは昔「カサ・バリーニャ」という名の酒屋であり、1906年にアナーキストのマテオ・モラールがその酒屋から、国王アルフォンソ13世とビクトリア・エウヘニア妃に爆弾を投げつけたという事件で知られていました。
現在、セゴビア出身のゴドー氏とアンヘル・チチャーロ氏が経営を任されているこのマドリード独特のタベルナは、美味な煮込み料理や良質のワインで評判の所です。
店内の壁に様々な闘牛の思い出の品、または絵画、ポスター、写真等などを貼り、これまでに訪れた有名な客、オルテーガ・イ・ガセット、カロ・バローハ、イグナシオ・スロアーガ、グレゴリオ・マラニョーン、フリオ・カンバたちを思い出深く紹介しています。
また、かの有名なワイン「ビノ・デ・ペジェーホ」を味わいに来ていたアルフォンソ13世や現在のスペイン王室の御家族も紹介しています。
このタベルナの100年も前からのお薦め料理は、Gallina en pepitoria(ペピトーリア風鶏の煮込み)、エスカベージュのオムレツ、Perdices con judiones de la Granja (ラ・グランハのインゲン豆とうずらの煮込み)、Perdiz estofada(山うずらのシチュー)、Cochinillo asado(子豚のロースト)、Ternera a la riojana(リオハ風子牛)、Trucha en escabeche(マス魚のマリネ)などです。
ボデガ(Bodega:ワイン醸造所)も有名であり、1917年からのワインコレクションや1892年のコニャックなどを所蔵しています。
「La Casa Viuda de Vacas-カサ・ビウダ・デ・バカス-」は、当時はまだマドリード郊外であった宿のタベルナとして1903年に創業以来、伝統的な炭火焼専門の料理や家庭的な内装を保ち続けています。
これにより、訪れる客はアットホームな雰囲気を味わうことが出来ます。
現在は3代目にあたるフアン・カルロス、ハビエルとべレンの3兄弟が、このカサ・ビウダ・デ・バカスの仕事を全面的に支えています。ここのお薦め料理は、Rabo de Toro(牛の尻尾料理)、Callos a la Madrileña(マドリード風内臓の煮込み料理)、Alubias blancas(大きな白いんげん豆)、Bacalao a la portuguesa(ポルトガル風タラ)または野生アスパラガスの鉄板焼きなどがあり、いずれも自然の素材を大事に生かして調理されています。
美味しいコシード
マドリードの最も代表的な料理、Cocido madrileño(コシード:ヒヨコ豆を主にした煮込み料理)を楽しむには、このカスティージャ産料理の調理法に定評のある有名なマドリードの2軒のレストラン、「Taberna La Bola-タベルナ・ラ・ボーラ-」と「Taberna Malacatin-タベルナ・マラカティン-」に立ち寄ることをお薦めします。
タベルナ・ラ・ボーラは1870年からコシードを作っています。同年にラ・ラジューアのあだ名で知られていたカンディダ・サントスさんがボーラ通りにあった古い酒屋を大衆食堂にして開店したのがはじまりで、サントスさんの料理は高い評価を受けていました。
現在に至るまで、その味は代々変わることなく受け継がれています。
タベルナ・ラ・ボーラのコシードはその独特な調理法によって評判になりました。現在の責任者であるマーラ・ベルダスコさんによれば、ここのコシードは1800年代と同じ方法である土鍋と炭火を使って調理しているとのことです。
同じくコシードで有名な「タベルナ・マラカティン」は、1895年にフリアン・マラカティン氏によって創業され、様々な食材の入ったコシードが有名です。
この店では、代表的な食材のカスティージャ産のヒヨコ豆、煮たジャガイモやキャベツに、酢漬けのピクルス、赤トウガラシ、ネギを組み合わせています。
「El Anciano Rey de los Vinos-エル・アンシアノ・レイ・デ・ロス・ビノス-」は1909年から変わらず、マドリード王宮前にあるオリエンテ広場を眺める地区にあります。
このタベルナは昔からの鮮やかな色合いのタイル、赤色の外観、そして古く懐かしい雰囲気を保ち続けています。
創業以来、このタベルナのカウンターにはお薦め料理と共に、ワインや樽だしのベルモットを味わうために大勢の客が集まることが習慣のようになっています。
ここでは昔風のTorrijas(トリハス:フレンチトースト)、Pestiñas(ペスティーニャス:蜂蜜がけの揚げ菓子)やミニビスケットを有名な「ミステラ・デ・トネジョソ」などのドライや甘いワインと楽しめます。
また、鶏の薄切りとカブラーレスチーズのつまみ、ズッキーニの詰めもの、燻製のタパスやアンチョビとトマトのつまみを、リオハ産、バルデペーニャス産、またはリベラ・デ・ドゥエロ産等のワインやベルモットと共に賞味できます。
「Taberna de Antonio Sanchez-タベルナ・デ・アントニオ・サンチェス-」は、1830年に同名のマタドール(闘牛士)によって創業され、現在でも闘牛に対する愛着が引き継がれています。
ここのタパスやワインの評判に魅せられ訪れていた、1898年世代の有名詩人たちと同じように、現代の文化人たちもここによく集まります。
マドリード風料理が最もお薦めであり、その内のいくつかとしてはTorrijas(トリハス:フレンチトースト)、フレンチフライに目玉焼きがのったエストレジャードス、Caracol(カタツムリ)、アセルガス菜とハマグリ、サン・イシドロ風オムレツ(タラと玉ネギ入り)やPisto(ピスト:野菜の煮込み)があります。白ワイン、バルデペーニャス産ワイン、樽出しのベルモット、そして最高級のルエダ産白ワインやリオハ産ワイン等によってこのタベルナのメニューが完成されます。
「Casa Labra-カサ・ラブラ-」は1860年に創業され、美味しいタラのタパスがあることと、パブロ・イグレシアスが、1879年に社会労働党を創立するための会議がここで開かれたという、歴史的な事実によって知られています。
その他の店舗と同様にタベルナとして創業されましたが、店が発展していったことにより、現在の責任者たちであるモリーナ・ファミリーは小さなレストランも開業しました。
それでも、タベルナで味わえるTapas de bacalao(揚げたてのタラの切り身やCroquetas de bacalao(コロッケ)などのタパス、そして昔からのレシピで調理されるタラのオムレツ、タラとピーマンの一品)などは同様に味わうことができます。
TAPAS タパスの由来は、パンをワインのグラスの上で蓋をしたこと、スペイン語のTAPAR(蓋をする)から来ています。
時間と共に、パンには生ハム、チーズ、チョリソーなどが添えられていきました。これがベルモット、ワイン、ビールと共に下包みを打つ個性的なマドリードのタパスの誕生といわれています。
現在、マドリードで一軒目のBar バルから他のバル、さらに次のバル... といったタパス巡りをする事はとてもポピュラーな習慣となりました。
「ここのバルはこれが美味しい!」「こっちのバルはこれが絶品!」といった、あなただけのお気に入りを探してみませんか?
住所 : Huertas, 18. MAP
Tel. 91 429 9356
地下鉄 : Antón Martín (1番線) , Sevilla (2番線)
営業時間 : 11:00-25:00
映像で見る「カサ・アルベルト」
Web:http://www.casaalberto.es/
住所 : Mayor, 84. MAP
Tel. 91 548 0620
地下鉄 : Ópera (2, 5番線, R)
営業時間 : 13:00-16:00 / 20:00-0:00
水曜定休
映像で見る「カサ・シリアコ」
住所 : Cava Alta, 23. MAP
Tel. 91 366 5847
地下鉄 : La Latina (5番線)
営業時間 : 13:00-16:00 / 21:00-0:00
木曜定休
住所 : Bola, 5. MAP
Tel. 91 547 6930
地下鉄 : Santo Domingo (2番線)
営業時間 : 13.00-16.00 ; 20.30-23.00
映像で見る「ラ・ボーラ」
Web:http://www.labola.es/
住所 : Ruda, 5. MAP
Tel. 91 365 5241
地下鉄 : Santo Domingo (2番線)
営業時間 : 11.00-17.00 ; 20.00-23.00
Web:http://www.malacatin.com/
住所 : Bailen, 19. MAP
Tel. 91 559 5332
地下鉄 : Ópera (2, 5番線, R)
営業時間 : 10.00-23.00 水曜定休
住所 : Tetuan, 12. MAP
Tel. 91 532 1405
地下鉄 : Sol (1, 2, 3番線)
営業時間 : 11.00-15.30; 18.00-22.00
日祝休み
映像で見る「カサ・ラブラ」
Web:http://www.casalabra.es/
Calle Mesón de Paredes , 13 MAP
Tel:(+34) 91 539 78 26
地下鉄:La Latina (5番線)
Tirso de Molina (1番線)
営業時間:12:00-16:00 h.; 20:00-24:00
住所 : Calle Almendro , 13 MAP
地下鉄 : La Latina (5番線)
お勧めはRoscas(捻りパン)と一緒に様々なRellenos(詰め物)やHuevos rotos(目玉焼きとポテト)そしてAlmendritos(アーモンド)のソーセージは絶品。
Restaurante Lhardy
レストラン・ラルディ
住所:Carrera San Jerónimo , 8 MAP
地下鉄:Sol (1, 2, 3番線) , Sevilla (2番線)
営業時間:13.00-15.30 h.; 20.30-23.00
100年の歴史を持つ鏡、古い棚、木材のカウンターはマドリードの古くからの美食店。
カウンターにはお勧め品であるカップに入ったCaldo(肉・野菜を煮て取り除いた残りスープ)やHojaldrito(パイ)が陳列。Cocido madrileño(マドリード風煮込み)やCallos(胃袋の煮込み)もお勧め。
映像で見る「ラルディ」
Web:http://www.lhardy.com/
住所:Plaza Jesús , 4 MAP
地下鉄:Antón Martín (1番線)
営業時間:11:00 - 1:00 h/金土 11:00- 2:00 h
古典的なタベルナ。昔ながらのらせん管を使ったアンティークなビールジョッキからサーブされたビールを楽しむ事ができる。Boquerones en vinagre (いわしの酢漬け)、Queso azul con anchoas(ブルーチーズとアンチョビ)格式あるVermú(ベルモット)とタパスは誰をも満足させてくれる。
住所 : Calle Felipe V , 6 MAP
地下鉄 : Ópera (2, 5番線, R)
営業時間 : 13.00-16.00 ; 21.00-24.00
魅惑的なロケーションと雰囲気の魅力的なタベルナ。イベリコハムとトマトとハムのピンチョがお勧め。お昼の揚げたてのCroqueta(コロッケ)とPatatas a lo pobre(アンダルシア地方でよく作られるイモ料理)も抜群。
映像で観る「タベルナ・デル・アラバルデロ」
Web:http://www.grupolezama.es/
住所 : Calle Libertad , 6 MAP
地下鉄 : Banco de España (2番線) ,
Chueca (5番線)
営業時間 : 13.00-16.00 ; 20.30-0.00
アンダルシアスタイルのタベルナは豊富なタパスのメニューが際立っている。Revuelto de ajetes(にんにくのスクランブルエッグ)、生ハム、Ensaladilla de ahumados.(スモークサラダ)は試してみる価値あり。
Web:http://www.bocaito.com/
住所 : Plaza Santa Ana , 6 MAP
地下鉄 : Sol (1, 2, 3番線) , Antón Martín (1番線) ,
Sevilla (2番線)
高い評価を受けている店のデコレーションもそうだが、マドリードでも人気のあるサンタ・アナ広場にある。カウンターには多くのピンチョスやMollejitas de cordero con ajetes(ニンニクと羊の肉)やCallos a la madrileña.(マドリード風胃袋の煮込み)の美味が並んでいる。
住所 : Calle Bailén , 19 MAP
地下鉄 : Ópera (2, 5番線, R)
営業時間 : 10.00-23.00 水曜定休
マドリードの大聖堂アルムデナ・カテドラルの前に位置し、高い柱、化粧タイル、長いカウンターはまるで昔のマドリードに戻ったかに感じさせてくれる。ワイン、ホームベルモット、バラエティに富んだカナッペ、Pestiños(揚げ菓子)、 Torrijas(フレンチトースト)は試す価値あり。